冬の足音
朝晩冷え込むようになり、朝の気温も一桁というのもざらなってきた。初霜もそんなに先ではないだろう。
ユキミバナは福井と滋賀の県境にのみ生育するキツネノマゴ科の植物。直径が1.5cmほど青い花が暗い林床に点々と咲く。その名前は秋に咲き始め、雪が降り始める頃まで咲き続くことに由来するそうだ。青い花であると時点で、珍しい上に、花が少ない晩秋に見られることから、よく目を引く。
アップで見ると、凝った模様があり、ガラスの工芸品のようだ。図鑑を見ると、ユキミバナは四国や九州に分布するスズムシバナという種類と同じとされていたが、茎が地面を這い、常緑性であることから、別種とされたとある。
種小名に「wakasana」という「若狭」の地名を持ったユキミバナは厳しい若狭の冬の訪れを密かに告げているのかもしれない。
| 固定リンク


コメント
えながさん、こんにちわ。
スズムシバナに、ユキミバナ、はじめて聞きました。めずらしい植物の写真ありがとうございます。
西の植物なんですね。名前も花もいいです。西の植物はなかなか見る機会がありませんが、一度見てみたいものです。
西の植物といえば、今年の春、幸運にも岐阜および、長野でサバノオを見ました。これは分布上、非常におかしいです。
投稿: Yucca | 2009年10月18日 (日) 08:07
Yuccaさん、こんにちは。
独特の分布や、その地域にしかない植物というのは、「珍しい」という以上の独特の魅力を感じます。高い移動能力がないために、その土地の歴史を植物が媒体となり示す「地史」というものは、急峻な地形である日本であるがゆえに隔離・種分化というのを考える上で重要なファクターになっているのではないでしょうか。
しかし、サバノオとは驚きですね。関西まで行っても、トウゴクサバノオを見る機会が多いため、遥か西のサバノオというのはいまだに幻のような存在です。かつての分布の生き残りなのか、本当に特異な分布ですね。
投稿: えなが | 2009年10月25日 (日) 11:25