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2009年4月

テーマ植物

生物のいろいろなシステムの解明は意外と身近な植物を使って行われてきた。

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比較的暖かい地方に帰化しているカラスムギ。これの近縁種で見た目がほとんど変わらないマカラスムギという種類を使った実験から、植物を伸長生長させる植物ホルモン「オーキシン」が発見された。なぜこの植物に着目したかは分からないが、発見というのは意外と身近なところにねむっているのかもしれないと、カラスムギを見るたびに思う。

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パラサイト

寄生植物というのは、他の植物から栄養を吸収して光合成を行わない。

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ヤセウツボはヨーロッパ産の帰化植物。花茎と花だけからなり、葉緑体はない。長野県に住んでいると全く見かけないが、出張でやってきた静岡には大量に咲いていた。

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ここでの寄生の相手はムラサキツメクサだった。ムラサキツメクサの株ごとにヤセウツボがついていた。ヤセウツボもムラサキツメクサもヨーロッパ産で、遠く離れた極東の地で再会することになったようだ。もっともムラサキツメクサにとってはいやな再会だろうが…。

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アネモネの花

雪深い北信にもようやく春がやってきた。

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雪解け直後に咲くキクザキイチゲ。属名は「Anemone(アネモネ)」。花壇に植えるアネモネと同属だ。ひょっとしたらアネモネという属名の方が有名かもしれない。

キクザキイチゲは春一番に咲いて、他の花が咲きそろう頃には花は散り、果実になっている。はかないスプリングエフィメラルだ。以前聞いたアネモネの花言葉は「はかない夢」や「うすれゆく希望」といったネガティブな言葉ばかり。西洋のアネモネも日本のアネモネも、せっかくこれから良い季節になるという時期に咲くのだから、もう少しポジティブな花言葉を付けてあげてほしかった。

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寄り道

中国山地からの帰り、せっかくなので姫路城に立ち寄った。

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姫路城ほどの大きさになると、魚眼レンズを使ったにもかかわらず、標準レンズを使ったようにしか見えない。

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天守閣のてっぺんから姫路駅方向を見る。クレーンなどの重機のない戦国末期にこの高さの建造物をつくるのは恐ろしく高い技術力だ。当時の日本にこれほどの技術力があるのだから、鉄砲伝来の数年後には堺の鍛冶職人が洋式銃を量産している訳だ。

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とにかく白壁と屋根瓦のコントラストがすばらしい。姫路城その美しさから「白鷺城」といわれるのがよく分かる。そういえば、美術部に入部して初めて描いた油絵が姫路城のこの角度からのカットだったっけ。

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イメージトレーニング?

図鑑を見ているといつかは見てみたいものがある一方、あまり記憶には残らないが、なんとなく覚えているものがある。

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スゲの仲間のケスゲ。全体に毛が多いのが特徴の地味な植物だ。分布が偏っているので、普段見ることは無く、中国地方に来て初めて見た植物だ。名前を決めるには実のつき方とビロード状の葉の様子を見る必要があるのだが、遠くから見て「ケスゲ」と思えた。少しホッとできたのと同時に普段から図鑑を見ておくことが大事だということを教えてくれた地味な植物だった。

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大陸とのつながり

中国山地はかつて大陸とつながっていた時代の植物が生育している。

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マンシュウボダイジュは大陸の樹木で、国内ではほとんど見られず、風前の灯火となっている樹木だ。葉を拾ってみると日本海側にあるオオバボダイジュのような大きな葉だった。大陸とつながっていた時代というと、化石から想像するしかないのかもしれないと思っていたが、こうやって現在でも取り残された生き物はあるのだ。

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石灰岩地の植物(中国編)Ⅲ

中国山地でみた植物の続編。石灰岩上ではないが、ここまできた甲斐があると思える植物を2種類ほど。

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急峻な斜面にはイワシデが群落を作っていた。一瞬ケヤキの群落かとおもっていたら、樹皮が違うので、落ちている葉を拾うと見慣れたイヌシデ、アカシデと違う。西日本と大陸にあるイワシデだった。樹皮が石のように硬く、いかにも厳しい環境に似合う高木だった。

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道路の法面に生えていたのはオニシバリ。ジンチョウゲの仲間だ。夏になると葉を落とす不思議な樹木だ。

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石灰岩地の植物(中国編)Ⅱ

中国山地の石灰岩でみた植物の続編。

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チョウセンヒメツゲも国内では限られた場所に生育する。朝鮮半島にも生育しているらしい。庭に「ツゲ」として植えられている中には本種が含まれている。

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ミヤマビャクシンもある。街路樹や垣根に使われるカイヅカイブキの近縁種だ。

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少し小さいが、ヤマトレンギョウ、チョウセンヒメツゲ、ミヤマビャクシンの3種類が同所的に生育している場所もある。夢のような光景も目の当たりにできた。望遠鏡越しだったのが少し心残りだが、容易に近づける場所なら今頃とっくに採られてなくなっていることだろう。

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石灰岩地の植物(中国編)

石灰岩地の岩場は風雨などによる侵食を受けて独特な景観になる。

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こういう石灰岩上をつぶさにみると、固有の植物が生えている。

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ヤマトレンギョウの花がちょうど見頃だった。今回の旅の一番のお目当てだ。

庭や道路沿いに植えられるレンギョウはシナレンギョウやチョウセンレンギョウなどの大陸から輸入したものだ。レンギョウの仲間は大陸要素とされ、ヤマトレンギョウは大陸と日本列島のつながりを示すものだ。花の数は少ないがしっかりとレンギョウらしい花を付けている。中国地方のごく一部の石灰岩地にだけ細々と生き残っている。

図鑑の情報だけで見られるかどうか分からなかったが、見つけたときの喜びはひとしおだった。

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石灰岩地へ

最近マイブームになっているのが、石灰岩地。年度も明けたこともあり、思い切って中国地方まで足を伸ばした。

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登山道沿いに咲くスハマソウ。通称雪割草。久々に花が咲いているのをみた。背景に小さく写っているスミレはイブキスミレ。ここまで来てイブキスミレに出会えるとは思わなかった。

この地域は独特なもの特に大陸系の植物が多いので良い勉強になった。続きはまた明日以降に。

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アセビの花

春の二次林で欠くことができないのが、アセビの花だ。

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花の一つ一つをみるとドウダンツツジそっくりである。アセビは常緑のツツジの仲間だ。まだほかの樹木が芽を出す前から花をつけているので、一段と目立つ。アセビはアカマツやコナラの繁茂する乾燥した丘陵に多い。信州のアカマツ林は寒冷なためか、かなり貧相で、アセビもめったに見ないが、林床にアセビがあるようなアカマツ林は非常に豊かで生き物で満ち溢れている。アセビが林床に生育するようなアカマツ林は豊かな二次林のスタート地点なのだと感じることができる。

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冬眠明け

春めいてくると植物だけではなく、動物も活動を始める。

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成虫のまま越冬するルリタテハ。冬眠明けにコナラの幹の上で日光浴をしている。この瑠璃色やヒオドシチョウの鮮やかな橙色を目の当たりにすると、厳しい冬を越してきた独特の美しさに圧倒される。

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