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2008年3月

道ばたの隣人

先日アップしたコハコベの横にオオイヌノフグリが咲いた。

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コハコベの花が小さいのでオオイヌノフグリの花が非常に大きく見える。2種類の春の花が行儀良く並んでいるのは見応えがある。これくらいミクロの世界をまじまじと見るにはルーペが必要だと思うが、大事にしていたルーペが行方をくらましている。一体どこに行ってしまったのだろうか。密かに探しながら本格的な春を迎えようとしている。

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落葉・常緑・冬緑

秋になると紅葉して冬に葉を落とすのを落葉性、一年中葉がついていて冬に葉を落とさないのを常緑性という。

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オシャグジデンダは秋になると芽を出して冬の間青々と葉を広げ、暖かくなると葉を落とす。このシダは落葉樹林帯の木の幹や岩場に生えている。ちょうど上の樹木が葉を落として日当たりが良くなる時期に光合成をするように進化して「冬緑性」を獲得したようだ。

植物が暖かい地方で水中から上陸して、どんどん北に進出して、寒さに適応して落葉性を獲得した。冬緑性はそんな葉の進化の究極の姿なのかもしれない。

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道ばたのナデシコ

先週あたりから急激に気温が高くなってきたおかげで、道ばたにはツクシやハコベが一斉に出てきた。

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春の七草に数えられる「ハコベ」だが、道ばたに多いのはこのヨーロッパ産のコハコベであることが多い。カスミソウやカワラナデシコと同じナデシコ科で、花の大きさは数mmしかないが、アップでみると園芸植物顔負けの綺麗なつくりをしている。

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季節を分ける

寒い信州にもようやく本格的な春が始まった。

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明るい林床にセツブンソウが咲き始めた。その名のごとく季節の分かれ目「節分」に咲く。平地では2月上旬の節分に咲くが、信州では3月に咲く。しかし、どの地域でも「これから春」というタイミングで咲くことには変わりない。

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黄色く見えるのがおしべに見えるがこれは完全にダミー。虫を引き寄せる目印。おしべは地味な色をしている。

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花にやってきたお客さんは黄色の部分に気がいくようだ。花粉運びのかわりに蜜などの「お礼」はちゃんとあげているのだろうか。少し不安になってきてしまう。

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ロゼットから発進

ここ数日気温が高い日が続いている。静岡市では気象台のソメイヨシノの花が3輪咲いたそうだ。開花宣言は5~6輪咲かないとでないそうなので明日には日本で最初の桜の開花宣言がでそうだ。長野県では桜の開花宣言はまだまだ先になりそうだが、道ばたには確実に春はやってきている。

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つい先週までロゼットだったのにイヌナズナはすでに花をつけている。高さ5㎝ほどで目立たないが、安曇野の春を象徴する花だと思う。

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駐車場の脇には新参の帰化植物ミチタネツケバナが咲いていた。一寸した隙間にも活路を見いだしている逞しさには感心する。

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ミノムシの越冬

ミノムシを見つけた。

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トチュウの木の枝にひっそりと付いていた。中に住人がいるのかどうかは分からないし、確かめるためにいじるのもしのびないのでそっとしておいた。昆虫図鑑と言えば必ず、小さく切った折り紙や毛糸をミノムシに与えるとそれを使ってみのをつくるとある。一度見てみたいと思いつつ実際やるのはミノムシにとって大変迷惑なことかもしれない、という気持ちのジレンマとなる。

何年か前、ミノムシが激減して絶滅の危機なんてメディアで騒がれたことがあった。別に人為的な採集圧が急にかかったり、食樹が激減したり、大気が急激に汚染されたわけでもない。原因は寄生バエの急増らしい。その後どうなったのだろうか。少なくとも松本では、時々見かけるので無事なのだろうか。小さな庶民の行く末が少し気になる。

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春の花

スズメノカタビラの花がちょうど見頃(?)になっていたので写真を撮ってみた。

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イネ科ということでコメの花によく似ている。あと10日もすると実をつけはじめるのだろう。スギ花粉も飛び始めているが、同じく風媒花のスズメノカタビラの花粉も風に乗る。風に乗るといっても花粉量も少なく、飛んでもせいぜいすぐ隣の株に届く程度だろう。名前に「スズメ」がついていると全てがこぢんまりとするのだろうか。名は体を表すとは良くいったものだ。

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中信もそろそろ

松本市にもそろそろ春の足音が聞こえてきた。

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田んぼに積もった雪の表面だけが解けて綺麗に光っている。

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梓川の堤防の土手にはイヌナズナの直径1cmほどの小さなロゼットが無数にスタンバイしている。オオイヌノフグリもあと一息で花を咲かせそうだ。これから4月にかけてが盆地の一番標高の低い場所が華やぐ時期だ。山の植物はまだまだ雪と氷の下で眠っている。盆地の面白いところは少し標高が違うだけで全く植物の姿が違うところだと思う。

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雪解けとともに

水田につもった雪が解けるとまず最初に花をつけるのがスズメノカタビラだ。

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イネ科の目立たない雑草で、豊かな水田に生える。日本海側の米どころでは 雪が解けると水田一面が明るい黄緑色になる。

スズメノカタビラには2タイプがあり、乾燥したグラウンドや公園には濃い緑色のスズメノカタビラが生え、花は一年中咲いている。除草剤にも強い。一方、水田に生えるスズメノカタビラは、色が明るい。水田タイプのスズメノカタビラは、水田に一番最初に出てきて、タネツケバナやスズメノテッポウ、レンゲなどの春の植物が咲くころには実を結んで枯れてしまう。除草剤を何回もまく場所や、冬に完全に乾燥する場所では、生きていけない。明治期の牧野富太郎がスケッチしているのは水田タイプで、グラウンドなどに生えるタイプは帰化したものという意見もある。

カタクリなどの春植物を「Spring ephemeral」と呼んで、はかないものの象徴として紹介されている。わずか1ヵ月足らずで一生を終え、桜の頃には姿を消す水田のスズメノカタビラは本当の意味でのはかないものの象徴だと思う。

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