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珍種か庶民か

富山県に調査に行ったときに休耕田の縁でマルバノサワトウガラシを1つ見つけた。本当にゆたかな田園地帯にしかみられない小さな草なので感激した。野生のものを見たのは2回目である。

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珍しいものを見つけたと思っていたら少し奥に一面マルバノサワトウガラシが生えていた。富山県では普通種なのだろうか。01___03

その休耕田で一番多いのはマルバノサワトウガラシだった。庶民なのか珍種なのか。こんなたくさん見ることはもしかしたら2度とないと思い、あわてて写真を撮り、標本を採った。このような植物が数十年前は庶民として生育していたのだろうか。一寸したタイムスリップをした気分になった。

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数が多ければ庶民、少なければ珍種というなら、クローバーは三つ葉が庶民で四つ葉が珍種であろう。ところがである。休耕田一面のマルバノサワトウガラシを見つけた筆者が「庶民なのか珍種なのか。」ととまどったように、私の子供の頃近くの野に四つ葉のクローバーが群生する一角があった。紛れもないシロツメクサの倒卵形の葉をかっきり四つつけていた。珍種であればこそ「四つ葉のクローバーを見つけたら幸せになれる。」という言い伝えが生きてくる。一面四つ葉だらけなら、幸せはどこにでも存在し苦もなく手に入れられるものとなる。そんなはずはない。子供たちは次第に錯覚をおこした。三つ葉のクローバーこそ幸せを運んでくれるのだ、と。そして彼らはひそかに葉の一枚をちぎって「三つ葉を見つけた。」と叫び始めた。それ以来三つ葉にも四つ葉にも等しい幸せが宿っていると思えるようになった。

投稿 Mariko.F | 2007年10月15日 (月) 00:43

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